「データサイエンス公開シンポジウム」を開催しました
数理・データサイエンス教育研究センターでは2月19日(火)、工学部にて「データサイエンス公開シンポジウム」を開催しました。これは、本学が取り組むデータサイエンス教育及び人材育成について紹介するとともに、文部科学省が所管する数理・データサイエンス関連事業や今後の政策について情報共有することを目的としたものです。
シンポジウムは4つのセッションで構成し、セッション①は「データサイエンス教育研究の取組み」と題して、工学部B11講義室にて、長谷山 美紀センター長をはじめとする当センターの教員3名から、本学におけるデータサイエンス教育・人材育成について概要を説明しました。セッション②は、石川 雄章 特任教授(東京大学)を座長にお迎えし、文部科学省データ関連人材育成事業(D-DRIVE)セッションと位置付けて、引き続きB11講義室にて開催しました。冒頭にて、文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課から話題提供を頂き開始したこのセッションでは、産官学による人材育成について、3件の講演とパネルディスカッションが行われました。㈱日立製作所基礎研究センター シニアプロジェクトマネージャーであり、北海道大学COI『食と健康の達人』拠点プロジェクトリーダーを務める吉野 正則 氏より、産学連携の先行事例について講演いただきました。続いて、D-DRIVEにおけるインフラ維持管理分野のコンソーシアム参画企業として、東日本高速道路㈱ 水口 和之 氏、及び東京地下鉄㈱ 今泉 直也 氏より講演いただいた後、石川座長と登壇者3名によるパネルディスカッションが行われ、各企業におけるデータサイエンス活用事例について幅広い議論が交わされました。
休憩をはさみ、午後からは工学部オープンホールにて、科学技術政策の決定に関わってこられた宮城大学の川上 伸昭 学長による招待特別講演「Society5.0-この政策の形成とこれから -政策分析への話題提供-」が行われ、データサイエンスにより拓かれる未来“Society5.0”策定の経緯や、今後の科学技術活動の新しい潮流となる“Open Science”について等、貴重な講演をいただきました。その後、引き続きパネルセッションとして、数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムの教育用データベース分科会が主催するセッションとして、コンソーシアムを形成する6大学の同分科会委員に加え、カリキュラム分科会から丸山 祐造 教授(東京大学)、教材分科会から朝倉 暢彦 特任講師(大阪大学)が登壇され、各分科会の立場からの意見や、各大学での事例や課題を交えながら、データサイエンス教育用のデータ選定や整理方法等について討論が行われました。終わりに、文部科学省高等教育局専門教育課から、AI戦略の策定に向けた政府の動向等についてご紹介いただき、本セッションは終了し、当該シンポジウムの閉幕となりました。
シンポジウムには、全国の大学や企業、自治体等から160名以上の方々にご出席いただき、盛会の内に終了いたしました。今後、このシンポジウムで得た知見や交わされた意見等が、わが国の数理・データサイエンスに関する教育・人材育成の発展に繋がっていくことが期待されます。
当センターでは、今後もこのような場を設け、数理・データサイエンスに関する情報の発信を継続的に実施してまいります。
- 開催趣旨を説明する長谷山センター長
- 講演を行う川上学長
- パネルセッションの様子
- パネルディスカッションの様子